投資顧問に走ってはいけません

どうしたら、株で儲けられるのか、ネットで情報を探していると必ず目にするのが、投資顧問です。投資顧問とは「明日はこの株が暴騰する可能性大、さあ、今のうち仕込みましょう」とかの独自の見解を提供してくれています。その数はあまりに多くて「どれがどうなの?」と途方に暮れてしまいます。自分のスタイルに合ったものがいいのは分かってましたけど、それが分かりません。投資顧問ランキングサイトや口コミなんかも大量にありますが、どれが本物なのかも分かりもしません。

適当にいくつかのサイトをサーフィンしていると、ホームページの作りようがいかにも本格的なサイトがあったのです。推奨した銘柄の結果を見ても、素晴らしく思えました。でも、これはどのサイトも似たり寄ったりかもしれません。ただ、その根拠となる解説の文章がとても流れるようで納得できたのです
なによりそのデザインがすっかり気に入ってしまったのです。「これは自分向けのサイトだ」と月会費を2〜3万円くらい払えば、毎週メールで特別推奨銘柄を教えてくれるシステムでした。今、思えばただの「お人良し、いい金づる」だったのでした。

それからと言うもの、いろいろな銘柄のお勧め情報が流れて来たものです。
確かに良い時はそこそこ良いものもありました。しかしながら、はずれた時のリアクションに問題がありました。万全の自信に溢れた解説で推されたある銘柄は、なかなか上昇しませんでした。

「そんなこともあるだろう、そこそこでロスカットしておこうか」と思っていたところでした。「ここは押し目、暴騰は時間の問題、待ってれば儲かる」などとメールが来たのです。それでもなかなか上がらず、むしろじわじわ下がって行くばかりでした。「今は我慢の時、総悲観の時こそ買いチャンス」こんな感じでしつこくキープを勧められました。人の意見に流されがちな自分は「うーん」と首をかしげながらも指示に従ってました。こうなると処分するにしづらくなるばかりでした。結局、買値の3割くらいまで下がってから、100万円近くの損失に泣く泣く処分したのです。

証券会社のセールスレディにやられた

今では証券業界はネット証券が全盛ですが、ほんの10数年前は証券会社に電話で発注していた頃もありました。「そんな古典のような話は今時、何の参考にもならない」と思わないでください。むしろセールスレディは、ネット上で形を変え品を変え投資家に攻め込んで来ているではありませんか。

証券会社で自分を担当している馴染みの彼女から職場に電話がありました。名称は定かではありませんが「リバランスU」とか「ヨーロッパドットコム」とかだと思います。ほぼ株式で占められている投資商品のセールス電話でした。「お仕事中、すみません、買うなら今しかない商品があります、ぜひ○○さんにも!」ちょっと余裕のあった僕はその場で「うんうん、じゃあ50万円だけ」と返事をしたものです。

その後、期待を超えるほど順調に上昇していきました。2〜3ヶ月後には1.5倍になってました。「これはいい」と今度は100万円、また100万円と発注し続けました。ここまでは正解でその後も上昇し、ほぼ倍の値段になったものです。

ところが、これはいわゆるバブル相場でした。ある時から様子が怪しくなりました。でもそれほど急激でも無かったので「踊り場で休憩しているのかも」と静観していたのです。それからはっきりとした下げに転じました。さすがに「あ、こらいかん、利確や利確」と例の証券会社レディに電話をしたのです。

「とりあえずいったん売ります」と申し出たのですが「え、ええ〜、今ですか?押し目ですよ」と乗り気ではありませんでした。ここでも人の良さはいけません。まさにいいカモだったのでしょう。そのまま放置して、含み益も2週間もせずに無くなりました。下げは上げの何倍も速いのです。

元々の値段はもっと低かったので下げはさらに続き、100万円以上含み損になってからやっと売りました。しかし、客の注文を断るとは一体どんな証券会社なんでしょう?大きな損失を被ると結果的に憤慨していました。文句を言っても後の祭りなのが投資の世界です。お人良しは厳禁なのです。

暴騰に釣られて飛び乗ってしまった

投資で失敗ばかりしていると、ありがちなパターンがあります。失敗に拍車をかけると言いますか、とどめを刺すとでも言いましょうか。それは一発逆転を狙うパターンです。失敗したら心理的に早く取り戻して落ち着きたいものです。
何をするかと思えば、暴騰銘柄に飛び乗るのです。流れに乗るのは基本ではあります。飛び乗って成功する場合は、もちろんあるでしょう。

飛び乗った途端に暴落するのは、もっとよくあります。なぜこんな事をするのか、それはそこで無駄に熱くなっているからです。焦っているからです。投資はどんな状況になっても、常に冷静でなければ儲かりません。まず、暴騰している原因を探るべきです。サプライズニュースなんかでもあることですが、一過性のニュースだったりもします。何だかわからないただの仕手筋のやらせのような暴騰もあります。

ある日、その日の上昇ランキングで検索して見つけた暴騰銘柄でした。何も考えずに朝一、単純に飛び乗りました。「勢いに乗れた、しっかり勢いは続いている、今日は運が良かった」と思ったのも束の間でした。ここで利益を確定すれば問題ありません。確かに飛び乗り大成功だったのですが、そこまで人間は簡単ではありません。「これだけの利益ではまだまだ損失を取り返せない、もう少し上がってくれ」とお祈りを始めたのです。

当然ながら、僕のお祈りなんか誰も関係ありません。僕の資金なんてどうなってもどうでもいいのです。「欲張りは身を滅ぼす」との格言通りの事態に陥りました。その次の日には、元の値段に一気に戻ったのでした。であれば、当然、暴落分の結果しかありませんでした。

コツコツ取り返せるチャンスではあったのに、ちょっと気張り過ぎたばっかりに何とももったいなかったです。そもそも能力をわきまえなかったから損失を出しているのです。それを取り返そうと思っても、そのまま同じような事を繰り返していては損失は膨らむばかりなのでした。

空売り、踏み上げ、撤退

空売りはご存知でしょうか?株価が下げると見込んだ時に売りから入るもので、信用取引ならではの醍醐味があります。一般に相場の常識としては、好業績を期待して上昇してもだらだら上がるものです。そのくせ何か期待外れの事でもあれば、一気に下げてしまうと言われてます。しかも証拠金の3倍の取引が出来ますから、少し経験を積めば美味しい取引ではあります。

ただ、美味しい餌にはきつい毒もあるものです。思惑通りに行かなかったら、悲惨な目に会う仕組みになってます。思わず空売りしたくなるような場面はあちこちで見受けられます。何のニュースも無いのに突然、株価が吹き上がるのです。チャートにもよりますが、訳の分からない急騰は一般には一旦調整するものです。そこは普通に空売りを仕掛けるのも分からないではありません。

僕もそんな場面で、普通に空売りを仕掛けたのです。ところが、高値はぐずぐず維持したまま動きませんでした。こういう場合は、さらなる上昇も警戒するべきです。ですが、当時はその辺の知識は無かったのです。なかなか下げずに、じわじわ買ってる人が後を絶ちませんでした。「こんな高値でまだ買ってる?いろんな人もいるものだ」と、呑気に構えていたものです。

ところが午後になると、さらに一気に上昇しました。「あれあれ」とロスカットする気も起きずに、呆然と眺めてました。その日はだらだらと上がって、とうとうストップ高で終了しました。わずか一日で、損失は含みで10数万円にもなりました。翌日もストップ高のリスクを抱えたままのその日の夜は、それは鬱陶しかったです。

同じような空売り組がたくさん入ったのか、賃借倍率も小さくなってました。これではさらなる上昇、つまり踏み上げの恐れもありました。夜になって、サプライズニュースが出たのにも気づきました。どうしても一般人には、ニュースの把握は遅れます。情報の乏しい立場で安易な空売りは出来ません。もしやっても、すぐに撤退する覚悟は常に欠かせません。


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